杉並保育士殺害逮捕の同僚、一方的に恋愛感情か（毎日新聞） - Yahoo!ニュース

　東京都杉並区のアパートで保育士の照井津久美（つぐみ）さん（32）が殺害された事件で、警視庁捜査1課は31日、殺人容疑で逮捕した男を同区井草1の保育士、松岡佑輔容疑者（31）と発表した。松岡容疑者は照井さんが勤める乳児院の同僚だった。事件当日に照井さんの部屋にいたことは認めながらも「刺してはいない」などと容疑を否認しているという。

【外廊下から屋根へ？】図解：想定されるベランダへの侵入ルート

　捜査関係者によると、松岡容疑者は事件前、同僚らに「照井さんに好意を持っている」という趣旨の話をしていた。照井さんには別の交際相手がいたとされ、捜査1課は松岡容疑者が一方的に恋愛感情を抱いていたことが事件の背景にあるとみて動機を調べる。

　逮捕容疑は26日正午ごろ、杉並区下井草3の照井さんの部屋で、照井さんの背中を包丁で刺して殺害したとしている。照井さんはコートを着たまま倒れており、夜勤明けで帰宅した直後に殺害されたとみられる。事件前日の25日深夜に照井さんの部屋から不審な物音がするのをアパートの住人が聞いており、照井さんの不在を知る松岡容疑者が夜間に侵入して待ち伏せていた可能性があるという。

　同課によると、事件後に松岡容疑者の様子がおかしいとの情報提供があり、捜査線上に浮上した。同課は30日朝から自宅を家宅捜索するとともに任意聴取を開始。現場に残された微物と松岡容疑者のDNA型が一致したことなどから、同日逮捕に踏み切った。

　これまでの調べで現場アパートの屋根に土足の足跡が残されていた。また2階の照井さんの部屋のベランダ側の窓が割られていた。捜査1課は松岡容疑者が外廊下の手すりを足場にして屋根に上がり、ベランダから室内に侵入したとみている。松岡容疑者は事件前日と当日は勤務を休んでおり、27日は夕方から夜勤のため出勤していた。

　現場アパートでは事件直後に黒いコートを着た男が立ち去る姿が目撃されていた。現場近くの防犯カメラに似た格好をした松岡容疑者とみられる男が映っていたほか、30日の家宅捜索で松岡容疑者の自宅から黒いコートが押収されたという。

　捜査1課は31日、松岡容疑者を送検した。

【春増翔太、山本佳孝、土江洋範】

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