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大阪ダブル選 真価問われる維新、注目は橋下氏の動向(産経新聞) - Yahoo!ニュース

 第19回統一地方選の幕開けとなる11道府県知事選が21日に告示され、大阪府知事選は日本維新の会と主要与野党が全面対決する「維新対反維新」の構図となった。24日告示の大阪市長選とともに、維新にとっては本拠地の首長ポストと「大阪都構想」の成否をかけた背水の陣の戦いとなる。都構想の提唱者である維新の橋下徹前代表(元大阪市長)の動向にも注目が集まる。(松本学、田中一世)

 市長選に出馬する維新の松井一郎代表(府知事)は21日、知事選に立候補した前大阪市長の吉村洋文氏と大阪・ミナミの街頭に立ち、そろって反維新陣営を呉越同舟だと攻撃した。

 松井氏「相手陣営からいろいろ頼まれたときは『自民党と共産党と立憲民主党が組むのはおかしいから、アンタもこっちおいで』と言って、引っ張ってきてください」

 吉村氏「自民党から共産党まで。連合もくっついちゃってるからね。彼らが守りたいのは既得権。でも既得権の中で大阪が成長することはありません」

 大阪ダブル選の自民党推薦候補に対しては、公明党府本部が推薦、立憲民主党府連と共産党が自主支援を決めている。国民民主党府連も支持する方向だ。維新は、国政で対立する与野党の相乗りに対する「野合批判」を重ねている。

 反維新陣営にとっては手痛い批判だろう。それが証拠に自民党推薦で知事選に立候補した元府副知事、小西禎一(ただかず)氏の21日の出陣式では、自公両党以外の議員はマイクを握らなかった。

 自民党大阪府連会長の左藤章衆院議員は、「入れ替えダブル選」に打って出た維新の判断を「党利党略」だと重ねて批判した。

 大阪ではこれまで維新と連携してきた公明党も、府本部代表の佐藤茂樹選対委員長が「壊れたレコードのように『都構想をもう一度』としか言えない。こういう連中に府民、市民の暮らしを任せるわけにはいかない」と語気を強めた。

 維新にとってダブル選の戦況は予断を許さない。とりわけ市長選は「大接戦」(維新幹部)との観測が根強い。知事選と市長選のどちらかでも落とせば都構想は推進できなくなり、維新は死に体に等しくなる。

 都構想の是非を問う住民投票の実施には府・市両議会の議決が必要だ。維新の母体の地域政党「大阪維新の会」はいずれも過半数の議席を有していない。知事・市長ダブル選と同じ4月7日に投開票される府議・市議選で過半数を獲得できなければ、知事と市長の両方を押さえられても都構想実現には黄信号がともる。

 正念場の維新への援護射撃が目立つのが、ほかならぬ橋下氏だ。最近はツイッターで「やはり都構想しかない」「自民党、公明党、共産党、連合までが組んで大阪維新の会を潰しにかかっている」といった投稿を繰り返している。橋下氏が街頭にでも立てばダブル選の戦況は一変しかねない。

 橋下氏は1月、合併を目指す国民民主党の玉木雄一郎、自由党の小沢一郎両代表と共演したインターネット番組で、連携を呼びかける小沢氏を次のような言葉でかわした。

 「永田町で仕事をするには『人間力』が問われる。僕は人間力だけは本当にゼロだから。仲間作ったりとか、本当に大変だもん」

 橋下氏が不得手とする仲間作りを引き受け、平成22年の大阪維新の会結成時から右腕として支えてきた存在が松井氏だ。泥くさい役回りをこなす松井氏がいたからこそ、橋下氏は持ち味の発信力を遺憾なく発揮することができた。

 盟友のピンチに接した橋下氏が、「政界引退宣言」を撤回する局面が訪れたとしても不思議ではない。

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https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190321-00000571-san-pol

2019-03-21 11:54:00Z

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