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「パワハラ」争点にならず、暴言問題の泉氏が3選 明石市長選(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

 暴言問題があった兵庫県明石市の泉房穂(ふさほ)前市長(55)の辞職に伴う出直し選が17日投開票され、泉氏が元職と新人に大差を付け、3選を決めた。問題発覚後、厳しい批判を浴びたが、多くの市民は子育て政策をはじめとする2期の実績を重視、引き続き市政を託した。市内の事務所で当選確実の知らせを受けた泉氏は「全国に胸を張れる街にしたい」と述べた。

 任期は当初の4月末までで、統一地方選で再び市長選となる。泉氏は「改めて市民の判断を仰ぐ」と出馬の意向を示した。事務所では支援者らが拍手で祝ったが、本人は硬い表情で万歳もしなかった。

 泉氏は2017年6月、道路拡幅に伴う用地買収を巡り「立ち退きさせてこい。火をつけて捕まってこい」などと担当幹部に暴言を浴びせ、発覚後の今年2月2日付で辞職。告示3日前の今月7日、出馬を表明した。

 選挙序盤では、泉氏が街頭に立つと、ベビーカーを押す母親が引き返し、カップルや高校生が立ち止まる場面もあった。涙声で「明石の名を不名誉な形で広めてしまった」と白髪染めをやめた頭を下げると、暴言の発端となった道路拡幅が交通事故防止のためだったせいもあり、「頑張れ」「立候補ありがとう」の声も飛んだ。

 涙ながらにわびる暴言問題の「責任」とともに、終盤は市政への「責任」も強調。中学までの医療費や2人目以降の保育料の無償化、全国に先駆けた犯罪被害者の支援条例など改めて評価された泉氏の実績が、バッシングからの「擁護」、そして「支持」へと変わっていった。市内の主婦(72)は「暴言はあまりにひどいが、実績なら泉さん」と評価。派遣社員の女性(45)は「感情的になるのは人間味あふれているから。弱者の立場で市政運営ができる」とかばう。

 手応えのない対抗馬は苦しんだ。元県議の元職、北口寛人氏(53)は「泉氏が当選したらまた選挙になる」と「公金の無駄遣い」を強調せざるを得ず、元県議の共産新人、新町美千代氏(71)は「パワハラを市役所から根絶する」と訴えたが、争点にならなかった。【浜本年弘、反橋希美】

 ◇片山善博氏「怒鳴らなくても動く組織作りが重要」

 片山善博・早稲田大公共経営大学院教授(地方自治論)の話 暴言問題は組織のマネジメントの悪さを露呈したと思う。トップは冷静でなければならず、怒鳴らなくても動く組織作りが重要だ。今後は市役所の風通しを良くし、職員が市長に意見を言える風土に変える必要がある。一方で、選挙は特定の候補を絶対評価するのではなく、有権者が複数の選択肢を相対評価するものだ。欠点も含めて政策や人柄などを総合評価した結果といえる。

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https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190317-00000051-mai-pol

2019-03-17 13:37:31Z

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