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死亡の養護施設長、自立支援活動熱心に 「子供たちのため働いてきた人が…」 - 毎日新聞 - 毎日新聞

捜査員らで騒然とする児童養護施設「若草寮」の周辺=東京都渋谷区で2019年2月25日午後3時25分、玉城達郎撮影

 25日午後1時50分ごろ、東京都渋谷区の児童養護施設「若草寮」で、施設長の大森信也さん(46)が男に包丁で胸や腹を数回刺された。大森さんは病院に運ばれたが、間もなく死亡した。警視庁代々木署は元入所者で住所・職業不詳の田原仁容疑者(22)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕し、容疑を殺人に切り替えて調べている。

◇被害の施設長、自立支援の活動に熱心

 知人らによると、大森さんは大学卒業後に児童指導員となった。数年前からは若草寮で施設長を務める傍ら、専門書の編集にも携わるなど、児童養護の必要性を社会に訴える活動をしていた。

施設長が刺された若草寮の場所

 2015年6月に出版した共著「子どもの未来をあきらめない 施設で育った子どもの自立支援」(明石書店)では、「後悔の念を上げれば切りがありません」と子供と向き合うことの難しさを率直に振り返りながらも、「悔しい、申し訳ないという思いは、ネガティブな感情かもしれませんが、私を突き動かす原動力でもあります」とつづっていた。

 親交のあった同社の深沢孝之編集部長によると、大森さんはフルマラソン(42.195キロ)以上の距離を走るウルトラマラソンが趣味で、打ち合わせの際は施設から東京・神田の出版社まで裸足で走ってくることもあったという。「大森さんは施設を出た子の自立支援をテーマにしていただけに、今回の事件は複雑としか言いようがない」と話した。

 大森さんは中野区内の自宅で妻や子供2人と暮らしていた。50代の主婦は「庭で子供たちと遊んでいる姿をよく見かけた。子供たちのために働いてきた人だったのに、本当に切ない」と言葉を詰まらせた。【安藤いく子、金森崇之】

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https://mainichi.jp/articles/20190225/k00/00m/040/245000c

2019-02-25 14:56:00Z

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